豊中ロータリークラブ(RC)では、1999年2月に海外からの留学生、留学経験のある日本の青年とロータリークラブ会員が集まって、青少年交換フォーラムを始めました。その折の話題は、日常生活における文化、習慣の違いから日本の教育問題にまで及びました。その後、フォーラムでの話題は次第に教育関係のものが多くなり、現在は教育フォーラムと名称を変えて、留学生を含む若者とロータリアンが教育問題を語り合う場となっています。
2001年のフォーラム「世界の教育・日本の教育」の終了後、議論ばかりでなくその結果を踏まえた教育関係の実践活動をしてはという声が出て、当時その必要性が叫ばれていた初等・中等教育への出前授業を、豊中市内の小学校、中学校を中心に、豊中市教育委員会の支援を得て始めることになりました。このように、豊中RCの出前授業は教育フォーラムの実績と経験の上に立って発足したもので、理論と実践が車の両輪のごとくに機能しあうロータリーの奉仕の理想に叶った奉仕活動の一つです。2001年~2010年の間に小学校121校、中学校94校、高等学校7校で出前授業を行ってきました。
本年度は高校2校、中学校9校、小学校6校において、当クラブ会員6名、外部講師2名が担当して、計24回の出前授業を行いました。内容は、例年通り、自然、人文、社会科学から芸術・芸能にいたる極めて多彩なものでしたが、中でも産婦人科医による「思春期のケアー(避妊を中心に)」と「さわってみよう!能の世界!」は希望が多く、それぞれ6つの中学校と5つの小・中学校で授業を行いました。また、高等学校での四つのテスト(※)の話を含めた「科学・道徳・音楽・自然のつながり」も好評でした。この報告は、「高等学校での双方向授業の試み」として、インターネット上でご覧いただけます。
http://culture-h.jp/hatadake-katsuyo/ed-sohhokoh-jyugyo.pdf
また、文部科学省の初等・中等教育におけるキャリア教育推進の取り組みに呼応して、豊中市立中学校2年生の生徒を会員の経営または所属するホテル、スポーツジム、市立病院、お寺などに3~5名程度を職場体験学習の実習生として受け入れています。今後、職場体験学習を出前授業と組み合わせて、両者の教育効果を上げることを考えています。
※四つのテスト
ロータリークラブ会員の行動の規準。会員は以下の規準に照らして行動することが求められる。
1.真実かどうか?
2.みんなに公平か?
3.好意と友情を深めるか?
4.みんなのためになるかどうか?
参考:豊中ロータリークラブの出前授業についての報告
http://www.sun-inet.or.jp/~jtrc2660/DemaeLesson.pdf