2014年7月14日、豊中市立寺内小学校でいけばな体験の出前授業をさせていただきました。
寺内小学校は、北大阪急行「緑地公園」駅のすぐ西側を少し南に下がった、全校14クラスで400人を少し超えるほどの児童数の学校です。学区内は大阪のベッドタウンと呼ばれる、マンションの入居が大半を占めるところです。
今回は4年生2クラス、およそ80名の児童を対象にいけばな体験学習をしました。
生活環境の変化が、いけばな人口の減少の一因にもなっていると考える私は、子どもたちのほとんどがいけばなに接する機会が乏しいのではと思っていました。授業が始まって、子どもたちに身の回りでいけばなを見たことがあるかを聞いてみますと、20人ほどの子どもたちは家族のうちの誰かが花を活けるのを見たことがあると答えました。この事実に少し驚きましたが、もっと驚いたことは子どもたちが関心をもって家族の誰かが活ける花を見ていたことでした。
今回の授業にあたり、担任の先生との打ち合わせで実際に花を活けてみて、どの程度の大きさの器を用いるか、また花材はどのくらい準備すれば良いか、などを話し合ってきました。
思い思いの器を用意して集まった子どもたちは、用意された花材の説明に真剣に耳を傾けていました。子どもたちの前で、参考作品を2作、活けて見せました。
その後5人1組で1つの花を活けてもらいました。子どもたちの発想は豊かで、想像も付かないような花材の使い方にこちらがびっくりさせられました。最後は一つ一つの作品に私の方から感想を述べさせてもらって授業を終えてきました。
小学4年生という、普段の仕事の中では教えることのできない年齢の子どもたちへの90分間のいけばな体験は、私にはほんの瞬きと思わせるほどの短いものでした。充実した時間を提供して下さった寺内小学校の先生方にお礼を申し上げます。